インタビューvol.1 食工房BEST 福田研次さん
清澄三丁目にある洋食店「食工房ベスト」さん。キッチンジロー出身のオーナー・福田研次(ふくだけんじ)さんのつくる本格洋食は、地元の人はもちろんオフィスにつとめている方たちも虜にする味。今回は、10年続くお店の開業までの道のりや清澄白河に対する想いについて伺いました。(2015年11月)
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フリーターからキッチンジローでの修行へ
ー マスターはどんな風にして今のお店を始めたんですか。
まず24歳の時にキッチンジローに入社して7年そこで修行、31歳で独立したね。
ー 24歳以前は何をされてたんですか?
フリーター。昔でいうただの遊び人よ。(笑)そう、ほとんどコーヒーショップにいたね。
ー 高校はこのあたりなんですか?
永代橋の近くにあった中央商業高校。箱根駅伝にも出てる中央学院大学あるじゃない? あそこは昔大学がなくて、永代橋近くに中央商業と普通科あったんだよ。おれは普通科にはいったんだけど。今はもうオフィス街になってるけどね。
ー 中央商業高校からフリーター、キッチンジロー、そして独立。
そうだね、ジローではいろんなことをやらせてもらったな。料理もそうだし、経営や人事的なことも。そういう面ではおれが一番やらせてもらったんじゃないかな。まず入って1年で店長やらせてもらった。そのときは歩合だったんだよ。日曜も休まないでやってたし、その分お給料もたくさんいただいたし。
キッチンジローで学んだこと
ー 7年間の修行で一番印象深かったことは?
社長からいろいろ学んだな。キッチンジローの社長は、歯磨き粉もさいごのさいごまで使い切るような人。おれが洋食屋だからラーメンでもくいたいなって出前とったら怒られた「ぜいたくしてんじゃねぇ」って。でも、ケチなのとは違うんだ。使うときは使う。アメリカへタダで視察にも行かせてもらったし。お金の使い方ってのはすごく上手いね。
ー 料理の技術はどういうふうに身につけていったんですか。
自分の舌だね。あとやっぱ食べに行かないとダメだね。おいしいものを食べる。
ー レシピはあったんですよね?
レシピはあったけど、その頃は各店で各自が作ってたんだよね。だから店ごとにちょっと味にばらつきがあった。で、それだと効率も悪いってことで、そのあとセントラルキッチンを東陽町につくったんだよ。
ー なるほど。料理の技術を習得して、そのあと31歳で独立されたんですね。最初はどんなお店を始めたんですか。
蛎殻町の新築の喫茶店の居ぬきで、コーヒー屋さんを始めたんだよ。サイフォンコーヒーで、12年。でも6年くらいやってからドトールとかでてきたから、喫茶店がちょっとできなくなってきちゃった。それで料理の腕をいかしてお弁当を始めたんだよ。
ー そこで、お弁当が始まるわけですね。
そうそうお弁当スパゲティ。そこで6年やったかな。お昼はランチで、そのころはお弁当の出前が多かった。あの辺はオフィスがおおかったから。で55歳のときにそこをやめて今のお店をやってる。
元気のない街をランチで盛り上げたい。
ー メニューはいろいろあると思うんですが、おすすめはなんですか?
ハンバーグ、カニコロッケ。ハンバーグの肉は浅草の「まつき」の牛100%使ってるし、カニコロッケはジローからのものだし。
ー 美味しいですよね!大好きです。お店のやりがいは?
やっぱりお客さんに「おいしいかったよ」って言ってもらったときだよ。そのためにやってるようなもん。それだけだね。キッチンジローの社長に「箸の動かし方を見てなさい」っていわれたね。おいしくなかったらまず箸が動かないから。「おいしい」と言われなくても箸を見てればわかる。
ー 10年今のお店をやってみて、この街についてあらためてどう感じていますか。
清澄町は元気がないかなーと思う。このあたりは倉庫が多いからね。たしかに街全体では盛り上がってる風だけど、エリアで見るとそうじゃない。だからもう少し人がわいわいするように、ワンコインランチを始めてちょっと清澄町を活気づけたいって思ってるんだよね。外の人で盛り上がるより、街の人で盛り上がらないと。今まで日曜日はやってなかったなかったんだけど、日曜日も営業する予定。そうじゃないと地元に密着できないし。
ー なるほど。では最後に、清澄白河で好きな場所を教えてください。
清洲橋からみる萬年橋、その逆からみる萬年橋から清洲橋のアーチ。あれーはおれこの辺じゃ最高だと思うよ。あそこが一番。あと無いもん。ははは。
special thanks to yousuke iwata , haruka shirakata
※2023年3月時点では日曜日の営業はしていません。
食工房BEST
清澄3−9−4
03-3642-4268
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